SDGsの学びを深めるおすすめ書籍・映画

SDGsやそれぞれの課題について理解を深めるおすすめ書籍をご紹介します。

1.SDGs全体を把握する

1−1.持続可能な地域のつくり方――未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン

著者:筧裕介
出版社: 英治出版
https://www.amazon.co.jp/dp/4862762514/

表紙に「地方創生×SDGs」と書かれているので地方創生についてかな?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
SDGsを実践するために必要なエッセンスがふんだんに盛り込まれています。

まずは知識編。
ワークショップを体験してくださった方は、ゴールひとつを取り出して解決へ向かうという意識を超えて、というところをご理解いただいていると思いますが、その事例がたくさんあります。
私がワークショップでお伝えしている「ポテトチップスが地球温暖化!?」という話を、別の例でも伝えられていたり、世界がつながっている」ということを存分に補足してくれています。

また、1つずつのゴールについて、日本においてはどんな課題があるの?という疑問もあるかもしれません。
そんな方にとっては、日本の課題もたくさんのデータ、図表をつかって解説してくれています。

そして、実践編。
SDGsを実現するため、組織内で実践をするためには、これまでやってこなかったことに取り組むわけですから、さまざまなことが起こります。
そのために必要な、対話の場をつくるスキルや問いを立てるスキル、ビジョンを表現するスキルなど、アイデアがたくさんあります。

このところを、本だけで完全に理解して実践するのは難しいかもしれませんが、コーチングやNLPのスキルそのもの。
私自身、このスキルをつかってSDGsの実現を加速させたい!という思いがあるので、とても共感しています。

今、私が一番オススメしている書籍です。

 

1−2.未来を変える目標 SDGsアイデアブック


Think the Earth
出版社: 紀伊國屋書店
https://www.amazon.co.jp/dp/4877385134/

ゴールひとつひとつに対して、こんなアイデアあるよ!ということを提示してくれている本です。
見開きに1つずつ、なのでとてもわかり易いですし、イラストなどもふんだんに使われているので、とっても親しみやすく、好きな本です。
課題を知る、ということよりも、「未来を変えたアイデア」として紹介されているところも希望が持てます。

そしてもちろん課題も提示してくれています。

かつ、こちらもゴール同士がつながっている、相関関係にあることが分かるように、ひとつのアイデアに対して、関連するゴールを示してくれているのも、とてもいいな、と思います。
(そうなんですよ、ひとつのアイデアってひとつのゴールだけをクリアするものじゃないんですよね)

私の仕事が、私の(会社が)取り組んでいることが、もしこの本に載るとしたら…どんなゴールが関連付けられるだろう?と想像するのもいいかもしれません。

 

1−3.SDGsの基礎

事業構想大学院大学 出版部
出版社: 宣伝会議
https://www.amazon.co.jp/dp/4883354415/

あまり思い入れはないですが、基礎として持っています(笑)

 

1−4.ビジネスパーソンのためのSDGsの教科書


著者:足達 英一郎
出版社: 日経BP
https://www.amazon.co.jp/dp/4822257002/

こちらもあまり思い入れはないですが、基礎として持っています(笑)

 

2.企業・地域

2−1.「捨てない未来」はこのビジネスから生まれる―――赤字知らずの小さなベンチャー「日本環境設計」のすごいしくみ


著者:岩元 美智彦
出版社:ダイヤモンド社
https://www.amazon.co.jp/dp/4478066841/

著者の岩元さんには、私がお手伝いしているNPOの活動の流れで何度かお会いしたこと、お話したことがあるのですが、環境への取り組みを「地球がヤバいからやらなきゃいけないよね?」ではなく、「なんかおもしろいからやってみようよ〜!」というスタンスで、どんどんと、様々な企業を巻き込んで活動を展開されているところがとても魅力的!です。

ある年齢以上の方はご存知だと思うのですが、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、タイムトラベルする車、デロリアンに燃料がない、と街のゴミ箱から生ゴミを拾っていれて飛び立つ、というシーンがあります。

これを、映画の中で「未来」として出てきた「2015年10月21日」に実現したい!とユニバーサルに連絡して快諾を受け、本当に実現しちゃったのです。(日本環境設計は、生ゴミではなく洋服から)

環境に取り組まないといけないからリサイクルする、ではなく「デロリアンに触りたいからリサイクルする洋服持って行列をつくる」という現象が起きました。
そして、そのプロジェクトには同業種の、いわゆるライバルという企業が一緒に参画をしています。

また、東京オリンピック・パラリンピックでは、大会で使用するメダルについて、使用済み携帯電話等の小型家電から製作する「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」を実施しています。
つまり、鉱山から掘るという地下資源からではなく、すでに地上に出回っている製品からリサイクルをした鉱物からメダルをつくろう、ということですが、これに関わっているのが日本環境設計です。

「本業を通じて貢献をする」ということがどういうことか、教えてくれる大切な本です。

企業に所属ではない方も、ワクワクしたい!とか、自分がワクワクすること=結果的に社会の役に立つ、を実現したい!という方であれば、楽しんでいただけると思います。

岩元さんは、本当は本よりも講演を聴いていただきたい方でもあります。

ご紹介については、とにかく、語ることが尽きません。

 

3.個別課題を深堀りする

3−1.プラスチック汚染とは何か (岩波ブックレット)


著者:枝廣 淳子
出版社: 岩波書店
https://www.amazon.co.jp/dp/4002710033/

著者の枝廣さんはアル・ゴア氏『不都合な真実』を翻訳されるなど、日本において、環境ジャーナリストとして様々なご経歴を持つ方です。

ちなみに、2017年から北海道の下川町で、国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)を取り込んだ町のビジョン策定にアドバイザーとして関わり、「システム思考」「バックキャスティング」などを用いたファシリテーションを行われたそう。下川町はご存知のとおり「平成29年度第1回ジャパンSDGsアワード」で表彰されていましたね。

で、この本の表紙「レジ袋をやめれば大丈夫と思っていませんか?」の言葉にドッキリします。

プラスチックはここ数年で一気に悪者とされていますが、私たちのパターンとして、なにか悪いものと認定したら、それをやめさえすればいい、代替すればいい、と言わんばかりにすぐに新しい技術や素材に移行して、さもいいことをした、と言わんばかりに落ち着く、ということを繰り返しているように思います。

しかし、プラスチックも、元はと言えば、「『環境保護のためにその利用が増えてきた』経緯もある」と読みハッとしました。
少し補足すると、1つめは野生動物の保護。象牙やウミガメの甲羅の代用として。そして、そもそも廃棄物になるしかないものから製品を生み出すという、廃棄物の有効活用、という点。

「日本は年間150万トンの廃プラスチックを海外に輸出」という事実もまた…輸出入は各国の合意はあるかもしれませんが、ゴミを他国に押し付けていて、地球としては変わってない…ということを改めて自覚させられたり。

読み込むには正直難しさはあるのですが、私は自分が読めるところだけ読んで理解が進んだだけでも、良書だと思っています。

 

2−2.小さな地球の大きな世界 プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発


監修:武内 和彦
出版社: 丸善出版
https://www.amazon.co.jp/dp/4621303023/

SDGsの基礎となる概念のひとつが「プラネタリー・バウンダリー」です。(もうひとつは貧困だと私は認識しています)

地球は限界である、という話はどこかで聞いたことがおありなのではないかと思います。
地球はもうもたないからSDGsに取り組む…という思考には陥りたくない、と個人的には思うのですが、それでも、これまで私たち人間が、どんなことを地球に行ってきたのか、それによって地球はどう変わって来ているのかを知ることも大事だと思っています。

そして、そこで止まってしまってはいけない。
同時に「じゃあどうすれば今の状況を変えることができるのか」を私たちは考え、実践していくことに意義があると思うのです。

この本は、考え方の大きな変革や持続可能な解決策なども提示されています。

絶望からではなく、希望から一歩を踏み出したいのです。

 

4.おすすめ映画

本で読むより、映画を見たほうが端的に状況がわかる!心に届く!という場合もありますよね。

4−1.ブラッドダイヤモンド


主演:レオナルド・ディカプリオ
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00FIWMGL6/

私は認定NPO法人テラ・ルネッサンスのサポートもしています。
そのNPOの活動のひとつは、アフリカの元子ども兵の社会復帰支援をすること。

なぜアフリカで子ども兵という存在があるのか。紛争があるのか。
私は、正直5年くらい前まで、戦争や紛争って利権争いとか、宗教とか、土地とか、そんな関係で起きているんでしょ、続いているんでしょと思っていました。

タイトルを翻訳すると「血塗られたダイヤモンド」
ダイヤモンドなどの宝石類が、紛争当事者の資金源となっている現状があった(そして今もある)事実がもとになっています。

婚約指輪にダイヤモンド…
え?それってどこでどんなふうに採掘されたもの?ってことですよね。

エンタメ要素もありながら、事実を知ることができる映画です。

(Amazonのプライム会員であれば無料で視聴可能です。19.8現在)

 

4−2.ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~(字幕版)


https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B01HQNL6QA/

 

4−3.幸せの経済学


https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00XWY7H5M/

 

4−4.おいしいコーヒーの真実


https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B01G95M89U/

 

4−4.パッドマン 5億人の女性を救った男 [DVD]


ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
https://www.amazon.co.jp/dp/B07NQXZ8KY/

5.絵本・雑誌

5−1.買いものは投票なんだ

藤原ひろのぶ

買いものは投票なんだ
買いものは投票なんだ

可愛らしいイラストがいっぱいの、絵本です。
私たちの「モノを買う」という行為が、どうつながっていくのか、、、子どもと一緒に考えられるかもしれません。

5−2.FRaU 2019年1月号

過去の雑誌なので、手に入れるのはなかなか難しいかもしれませんが、、、、 1冊まるまる、SDGsについての特集です。
私は個人的に「世界にいいことだから実践する」という姿勢よりも、「なんかかっこいいから、いい商品だから、こっちを選ぶ ⇒ 結果、世界のためになっている」という構造のほうがいいなぁ、きっと持続可能なんじゃないかなぁって思うんですよね。

こうやって身近なものが、SDGsに関連して並べられていると、「なんだ、SDGsって大したことない、大きなことじゃないんじゃん。普通のことじゃん」って思えるのがいいな、と思っています。

コメント

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